保険会社対応ガイド

交通事故後に保険会社から連絡が来たら?

対応の流れと注意点を解説

「何を確認すればいい?」「早期示談は応じていいの?」
知らないと損をするポイントをまとめました。

【重要】本記事は交通事故後の保険対応に関する一般的な情報提供を目的としています。実際の保険適用・示談交渉・法的判断については保険会社の担当者・弁護士等の専門家にご相談ください。本サイトでは法律上の判断・保証は行いません。

交通事故に遭った後、まもなく保険会社の担当者から電話がかかってきます。「何を確認すればいいのか」「どう答えればいいのか」と慌ててしまう方も多いですが、最初の対応で慌てて不利な発言をしてしまうケースも少なくありません。

また、保険会社から早期示談を勧められたり、一括払い打ち切りを通告されたりして困惑する方もいます。保険会社の担当者はプロですが、あなたの利益を最大化することを最優先に動いているわけではありません。

このページでは、保険会社からの連絡への正しい対応の流れ・確認事項・やってはいけないことを順序立てて解説します。

この記事でわかること

  • 保険会社との対応の流れ(STEP 01〜05)
  • 最初の連絡で確認すべき7つのこと
  • 人身事故と物損事故の違いと切り替え方
  • 一括払いの仕組みと打ち切りへの対処
  • 絶対にやってはいけない5つのこと

保険会社からの連絡の種類とタイミング

事故後に連絡が来る保険会社は大きく2種類あります。それぞれの役割を理解しておきましょう。

自分の保険会社

  • 自分の契約内容・特約の確認
  • 弁護士費用特約・人身傷害特約の適用確認
  • 等級変動の説明
  • 過失がある場合の自分側の補償対応

自分の保険からの補償を最大限活用するためにも、早めに連絡しましょう。

相手(加害者)の保険会社

  • 事故状況の確認・録取
  • 治療費一括払いの可否
  • 整骨院通院の了承
  • 示談提示・交渉

相手の保険会社はあなたへの支払いを最小化するよう動くことがあります。対応は慎重に。

人身事故と物損事故の違い

交通事故は「物損事故」と「人身事故」に分けられます。どちらとして処理されるかで、受け取れる補償の内容が大きく異なります。

比較項目物損事故人身事故
対象車両・物の損害怪我・死亡
診断書不要必要(病院から取得)
補償内容修理費・評価損など治療費・慰謝料・休業損害・後遺障害補償など
慰謝料対象外対象(入通院慰謝料など)
切り替え症状が出たら人身に切り替え可能

ポイント:事故当初は物損扱いでも、後から怪我の症状が出た場合は人身事故への切り替えが可能です。警察署で診断書を提出して手続きします。慰謝料・休業損害などの補償を受けるためには人身事故への切り替えが必要です。切り替えには期限があるため、症状が出たら早めに対応しましょう。

保険会社とのやり取りの流れ

事故発生から解決まで、保険会社とのやり取りはおおむね以下の流れで進みます。

STEP 01事故直後〜当日

自分の保険会社・相手の保険会社の両方に連絡

事故が起きたら速やかに自分の保険会社と相手の保険会社に連絡します。担当者が決まるまでの間、事故状況・相手の連絡先・保険情報などを手元にまとめておきましょう。

STEP 02数日〜1週間以内

担当者のアサイン・初回ヒアリング

保険会社から担当者(アジャスター)が割り当てられます。担当者から事故状況の詳細な確認・通院方針・整骨院通院の可否などについて連絡が来ます。担当者の氏名・直通番号はメモしておきましょう。

STEP 03通院開始前

一括払いの確認・整骨院通院の了承

相手の任意保険会社が「一括払い対応」するかどうかを確認します。一括払いが認められると、治療費を窓口で立て替える必要がなくなります。整骨院への通院を希望する場合もこの段階で了承を得ておきます。

STEP 04通院期間中

治療の継続・記録の保管

症状が続く限り、医師の指示に従って通院を継続します。通院日・症状の変化・領収書はすべて記録・保管してください。保険会社から「治療費の打ち切り」が通告されることがありますが、症状が残る場合は主治医や弁護士に相談しましょう。

STEP 05症状固定後

示談交渉・解決

症状が安定した(症状固定)後、保険会社から示談の提示が来ます。提示された金額が妥当かを確認し、納得できない場合は弁護士への相談を検討してください。示談書へのサインは内容を十分確認してから行いましょう。

事故直後の全体的な対応の流れも確認したい方へ

交通事故後にやること5選【警察・保険会社・通院の流れ】を読む →

最初の連絡で確認すること

保険会社から最初に電話がかかってきたとき、慌てず以下の項目を確認しましょう。重要事項はメモを取りながら対応することをお勧めします。

担当者の氏名・会社名・連絡先

自分の保険会社なのか、相手の保険会社なのか

一括払い対応が可能かどうか

整骨院・整形外科への通院について了承が取れているか

今後の手続き・スケジュールの見通し

過失割合の見解(最初の提示はあくまで参考)

提出が必要な書類の種類と期限

コツ:最初の電話で「その場で全部決めなければいけない」ということはありません。わからないことや判断に迷うことは「確認してから折り返します」と伝えて問題ありません。担当者の名前と折り返し番号を聞いておきましょう。

「一括払い」の仕組みと打ち切りへの対処

一括払いとは何か

「一括払い」とは、相手の任意保険会社が自賠責保険の補償分も含めて立替え、治療費を医療機関・整骨院に直接支払う仕組みです。被害者は治療のたびに窓口で費用を支払う必要がなくなります。

一括払いの流れ

治療費発生
整形外科・整骨院が請求
任意保険会社が直接支払
被害者の窓口負担ゼロ

一括払い打ち切りへの対処

保険会社から「治療費の一括払いを打ち切る」と連絡が来ることがあります。打ち切りの時期は保険会社が独自に判断するため、症状がまだ残っていても打ち切られるケースがあります。

主治医に相談する

症状が続いている場合は主治医に状況を伝え、診断書や意見書を書いてもらうことを検討しましょう。

弁護士に相談する

打ち切りに不服がある場合、弁護士に相談することで交渉の手段を増やせる場合があります。弁護士費用特約があれば自己負担なく依頼できるケースも。

健康保険への切り替え

打ち切り後も治療を続ける場合、健康保険を使って自己負担で通院し、後から請求する方法もあります。

注意:一括払い打ち切り後の対応は状況によって異なります。判断が難しい場合は弁護士や保険会社の担当者に相談することをお勧めします。

保険会社対応で絶対にやってはいけないこと

知らないうちにやってしまいがちな対応ミスを5つ紹介します。これらを避けるだけで、補償を受けやすくなります。

NG

症状固定前に示談書にサインする

治療が終わっていない段階で示談書にサインしてしまうと、後から追加の治療費・慰謝料・後遺障害の補償を請求することができなくなります。「早く解決したい」という気持ちはわかりますが、症状が残っている間は示談を急がないことが重要です。

NG

重要な話を記録せずに口頭だけで済ませる

担当者との電話でのやり取りは、後から「言った・言わない」のトラブルになることがあります。重要な話し合いは録音するか、後でメール・書面で内容を確認してもらうようにしましょう。

NG

保険会社の指示だけで治療を中断する

保険会社から「治療費の打ち切り」を通告されても、症状が残っている場合は医師や弁護士に相談してから対応を決めましょう。一方的に通院を中断すると、症状が軽快したとみなされ、後遺障害の申請などに不利になる場合があります。

NG

整骨院への通院を無断で始める

整骨院に通う際は、先に整形外科で診断を受け、医師の同意と保険会社への連絡を済ませることをお勧めします。手順を踏まずに通院を始めると、施術費が認められないケースがあります。

NG

過失割合を最初の提示のまま受け入れる

保険会社が最初に提示する過失割合は、交渉の余地があることがほとんどです。ドライブレコーダーの映像・目撃者の証言・実況見分の調書などをもとに根拠を示すことで、割合が変わることがあります。

整骨院通院の正しい手順を確認したい方へ

整形外科と整骨院は併用できる?通院の流れと注意点 →
板橋区・豊島区にお住まいの方へ

板橋区・豊島区で交通事故に遭われた方へ

板橋区・豊島区は幹線道路が多く、追突事故や交差点での衝突が発生しやすいエリアです。保険会社とのやり取りを進める一方で、体の症状も早めに対処することが大切です。

交通事故後の通院相談や保険会社への対応についてお困りのことがあれば、事故後の相談室へお気軽にご相談ください。状況に応じてご案内します。

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よくある質問

Q.保険会社から連絡が来たら最初に何を確認すればいいですか?

A.担当者の氏名・会社名・連絡先を確認してください。また「自分の保険会社」か「相手の保険会社」かを明確にしておきましょう。最初の連絡では事故の概要確認・今後の手続きの説明・治療費の一括払い対応の有無などが話題になります。納得できない点はその場で答えず「確認してから折り返します」と伝えて問題ありません。

Q.保険会社から早期示談を勧められました。すぐに応じた方がいいですか?

A.治療が終わる前(症状固定前)の示談には応じないことを強くお勧めします。一度示談書にサインすると、後から追加の治療費や慰謝料を請求することが原則できなくなります。示談を急かされても「治療が終わってから検討します」と答えてよいです。示談内容に不安がある場合は弁護士に相談することをご検討ください。

Q.「一括払い」とはどういう意味ですか?

A.交通事故の「一括払い」とは、相手の任意保険会社が自賠責保険の補償分も含めて治療費などを立替払いし、医療機関や整骨院に直接支払う仕組みです。一括払いが認められると、被害者は窓口で治療費を支払わずに済みます。ただし保険会社が一括払いの打ち切りを通告してくることがあり、その際は通院を続けるかどうか慎重に判断が必要です。

Q.保険会社との電話をこちらで録音しても大丈夫ですか?

A.自分が参加する会話であれば、相手の同意なく録音することは法律上問題ないとされています(秘密録音)。言った・言わないのトラブルを防ぐためにも、重要な話し合いは録音しておくことをお勧めします。なお録音については弁護士にも相談するとよいでしょう。

Q.物損事故として処理されていますが、人身事故に切り替えられますか?

A.事故後に怪我の症状が確認された場合、物損事故から人身事故に切り替えることが可能です。警察署で「人身事故への切り替え」の手続きを行い、診断書を提出します。人身事故に切り替えると、慰謝料・休業損害・後遺障害補償などの人身部分の補償を受けられるようになります。切り替えには期限がある場合があるため、早めに対応することをお勧めします。

監修

椎名和希(柔道整復師 / 健康科学修士)

本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療診断・法律判断を行うものではありません。監修者プロフィール

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